まだまだ、おこさまらんち

顔色が悪いだけの人生

子どもができないと不安な私と子どもができることが不安の夫

付き合って5年、結婚して1年。新婚のくくりに入るのかもしてないけど、まったくそんな感覚はない。

 

出会ったときから「この人の子どもがほしい」と思ってた。だから結婚が決まったときは心の底から嬉しかった。

 

新卒から3年間保育士として働いた。他人の子どもだとわかっていたが、自分の子どものように愛した。

 

在職中、何千回も「もし自分の子どもだったらこうしてあげたい」「我が子と一緒にこんな遊びがしたい」と考えた。

 

しかし、私は生理不順で卵巣嚢腫子宮内膜症を19歳のときに患った。幸いにも卵巣を摘出することなくホルモン剤での治療で完治した。でも、生理不順は未だに続いている。

 

母も同じように生理不順で悩み、24歳で私を出産してから何度も子作りに挑戦したが上手くいかず16年後に人工授精で妹を妊娠した。

 

妹を妊娠するまでの16年間、母はホルモン剤を飲んだり注射を打ったりと様々な不妊治療に挑戦していた。副作用で手の震えが止まらなかったり、重度の生理痛で横になる母。そんな彼女をみて「きっと私もこうなるんだ」と将来の自分に不安を感じるばかりだった。

 

結婚して保育士の仕事を辞め、ライターに転身した。1年働き退職した。退職することを決意した1月に夫と相談して妊活を始めることになった。

 

生理が定期的に来ている人に比べて生理が来る日を予測できない私は排卵日すらわかってない。

 

だから「いつか来るべきときに来るよ」という旦那の言葉を受け入れていた。

 

ある日、寝るときに彼が一言こういった「今妊娠していたらもう時間がないね」、何のことだろうと黙っていると「子ども育てるってお金がかかるから、お金を貯める時間がないよ」と言い出した。

 

正直、彼の言うとおり経済的に余裕があるわけじゃない。でも、別にお金がなくてもそれなりに子どもは育てられる。「お金も大事だけどなんとかなるもんだと思うよ」と返事をした。

 

とくに返事がないので、もしやこれは…と思い「子どもができるのが不安なの?」と聞いてみた。すると「すごく不安だよ」と即座に返事がきた。

 

私はなぜかそれを受け入れられなかった。「妊娠できるかどうかで私は不安でいっぱいなのに、なんで子どもができることを不安に感じるの」とイライラしてしまった。

 

夫婦感で不安の方向性が真逆に向いている状態に理解が追いつかなかった。

 

でも今思えば、女には女の不安があって男には男の不安がある。彼はお金よりも父親になることが不安なのかもしれない。

 

普通のことだわ!と気づくまで時間がかかった。

 

いわゆる妊活をはじめて半年経つけど、未だに子どもはできない。

 

私と旦那の感じる不安はまったく違う方向を向いているけど、いつか子どもができたらどちらもクリアになる問題だと思う。

 

だから今は焦らず”そのとき”がくるまで2人の時間を楽しみたい。